名誉会頭挨拶

片上 慶一

駐イタリア日本国大使
在イタリア日本商工会議所名誉会頭

 

在イタリア日本商工会議所の皆様におかれましては、平素より、ビジネスのみならず、様々な形で日伊両国の関係強化に尽力いただいております。改めて皆様の活動に敬意を表し、日本国大使として厚く御礼申し上げます。

日伊関係は極めて良好に進展しております。日伊首脳会談は昨年6月,10月の2回にわたって実施されました。また,昨年9月及び11月には日伊外相会談,同9月には日伊防衛相会談が実施されました。この他にも,両国政府による会談が数多く実施されてきています。

民間レベルでも,2015年のミラノ万博,2016年の日伊国交150周年記念行事を経て,イタリアで日本に対する関心がかつてないほど高まっているのを感じています。イタリア各地で和食レストランが増加しております。また,イタリアから日本への観光客は2018年には15万人となり,5年間で二倍に増加しています。

経済面でも,イタリアに関心を有する日本企業が増えているように思います。これは,日本とイタリアがともに「ものづくり」の国であり,優れた技術力,高い品質,職人技へのこだわりといった価値観を共有していることもその原因の一つであろうと思います。

今後とも,両国間のビジネスが更に発展するよう,大使館としても精一杯ご支援したいと思います。同時に,イタリア人の日本に対する関心を後押しし,文化行事,日本食の普及,イタリアから日本への観光促進などについても,皆様とともに取り組んでいきたいと思います。

昨年から今年にかけて,日伊の経済関係の後押しとなる,いくつかの大きな進展がありました。昨年11月には大阪・関西への国際博覧会誘致が決定しました。また,日EU・EPAが,今年2月1日に発効しました。さらに,日伊防衛装備品・技術移転協定が,今年1月に伊議会で承認され,近々発効の予定です。

これらの実現にあたり,商工会議所及び産業界から多大なご協力をいただいたことについて,感謝申し上げます。今後,この成果がさらに具体的なビジネスの創出につながることを期待しています。

今後,日本,欧州のそれぞれにおいて大きな行事が予定されています。
まず,日本では,今年4月30日,5月1日の天皇陛下の御退位・御即位,及び,これに伴う関連行事が予定されています。また,今年は日本がG20議長国となり,6月下旬に大阪でサミットを開催するのに加え,日本各地で8つの閣僚会合が予定されています。8月下旬には横浜でアフリカ開発会議(TICAD7)が開催され,そして,秋にはラグビー・ワールドカップが開催されます。さらに2020年には東京オリンピック・パラリンピックも控えています。これらの行事に伴い,日本とイタリアの間でも,政府・民間様々なレベルでの往来が活発化することが予想されます。この機会を日伊の経済関係の深化に活かしていきたいと思っています。

一方,欧州では,ブレグジットの期限,今年5月の欧州議会選挙,その後の欧州委員会の体制交代などが予定されています。こうした変化により,イタリアの政治・経済にも様々な影響が及ぶ可能性があります。ブレグジットに関しては,英国及びEUの議論の先行きは未だ不透明でありますが,日系企業の経済活動に及ぼす影響を最小化すべく,日本政府として全力を挙げて対応しているところです。不確実性が高まる中,大使館としても引き続き情報収集・共有に努めたいと考えています。

我が国とイタリアは、長きにわたり、友好的な関係を維持し、国際社会の中で共に重要な役割を果たしてきました。皆様のご意見やご協力を頂戴しながら、政治、経済、文化などあらゆる領域で未開拓な分野を発掘し、良好な関係の発展に力を尽くす所存です。大使館は常に皆様に開かれておりますので、何かございましたらいつでも大使館にご連絡ください。

 

2019年4月