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名誉会頭挨拶

片上 慶一

駐イタリア日本国大使
在イタリア日本商工会議所名誉会頭

片上大使

 

 

在イタリア日本商工会議所の皆様におかれましては、平素より、ビジネスのみならず、様々な形で日伊両国の関係強化に尽力いただいております。改めて皆様の活動に敬意を表し、日本国大使として厚く御礼申し上げます。

さて,2017年を振り返りますと,三つの観点から,今後の日伊ビジネス関係の発展に向けたマイルストーンの年になったと言えるのではないかと思います。

一つ目は、日伊国交150周年です。2015年から2017年の3年間にわたり、日本・イタリアの両国で300件以上の記念事業が開催されました。これらの行事を通じ、両国の間で、その文化や伝統,技術やビジネスへの理解が格段に深まったと認識しております。

商工会議所におかれては、2015年より会頭に現地連絡調整会議の委員を務めて頂き、また、商工会議所及び個別各社より事業の実施に対する多大なご支援をいただきました。改めてご協力に御礼を申し上げます。

二つ目は、近年の鉄道、産業用機械、電子機器、エネルギーインフラ、ITなどの分野における日本企業による投資について、着実な成果が見られていることです。こうした投資にイタリア側からも評価が示されている他、新規雇用の創出や第三国市場でのビジネスの具体的な成功にもつながっています。

一方で,イタリアの輸出、輸入における日本のシェアは、未だわずか1%に過ぎず、両国の経済交流にはまだまだ多くの可能性があると考えています。日本とイタリアはともに「ものづくり」の国であり、優れた技術力、高い品質、職人技へのこだわりといった価値観を共有しています。このほかにも両国の強みを活かし、更にビジネスが発展することを期待していますし、大使館としても精一杯ご支援したいと思います。また、イタリア人の日本に対する関心を後押しし、文化行事、日本食の普及、イタリアから日本への観光促進などについても、皆様とともに取り組んでいきたいと思います。

三つ目は,昨年12月に日・EU・EPAが交渉妥結に至ったことです。本協定は、アベノミクスの成長戦略の重要な柱であるとともに,自由で公正なルールに基づく、21世紀の経済秩序のモデルとなるものです。また,日本とEUが引き続き自由貿易の牽引役として世界に範を示し続けるとの強いメッセージでもあります。

物品アクセスについては、工業製品は双方において100%の関税撤廃,農林水産品についても日本側が82%、EU側はほぼ全ての品目で関税撤廃となります。その他、サービスや公共調達などの分野におけるアクセスはじめ,先進的な規定を含んでおり、日伊間の更なる貿易・投資の促進に貢献するものとなっています。

今後,署名・発効に向けた手続が円滑かつ迅速に進展するよう、政府と産業界が協同して取り組んでいければと考えています。

3月にはイタリアで上下両院総選挙が実施され、その結果を受けて新たな政権が誕生することになります。大使館としても、引き続きイタリア政府との緊密な関係を維持しつつ、イタリアにおける経済・財政・金融政策をはじめとする動向を注視し、商工会議所及び日本企業の皆様ともよく情報共有を図ってまいりたいと思います。

我が国とイタリアは、長きにわたり、友好的な関係を維持し、国際社会の中で共に重要な役割を果たしてきました。皆様のご意見やご協力を頂戴しながら、政治、経済、文化などあらゆる領域で未開拓な分野を発掘し、良好な関係の発展に力を尽くす所存です。大使館は常に皆様に開かれておりますので、何かありましたらいつでも大使館にご連絡ください。

2018年4月

Camera di Commercio e Industria Giapponese in Italia